転ばない生活と、出かけられる生活は同じではない:見守り・転倒予測技術を「安全」と「作業参加」から考える

Daiki Morimoto

要旨

高齢者の転倒は、けが、入院、自立度の低下につながる重要な課題である。センサー、ウェアラブル端末、カメラ、人工知能(AI)を用いた見守り技術には、転倒の予防、早期発見、将来リスクの予測が期待されている。一方、安全を優先するあまり本人の移動や外出を制限すれば、生活範囲、社会参加、自信を狭める可能性がある。本稿は、見守り・転倒予測技術の有効性、実生活での精度、転倒への不安と活動制限、プライバシーと同意に関する研究を整理した。スマートホーム技術を評価した13研究、1,941人のメタ分析では転倒発生の減少が示されたが、転倒への不安は有意に改善せず、入院への効果も確定していなかった。ウェアラブルによる将来転倒予測20研究のメタ分析では感度0.55、特異度0.89であり、研究間差も大きかった。実生活では、誤警報、装着忘れ、充電、通知後の対応までが性能の一部になる。見守り技術は、それ自体が支援にも監視にもなるのではない。本人が続けたい作業、観察する場面、収集するデータ、通知を受けて動く人、同意を変更・撤回する方法、導入後の再評価をどう組み合わせるかによって意味が変わる。ETIC 2.0では、転倒や傷害だけでなく、外出、生活空間、作業参加、家族・支援者の負担を同時に測る必要がある。

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引用情報

Morimoto D. 転ばない生活と、出かけられる生活は同じではない:見守り・転倒予測技術を「安全」と「作業参加」から考える. Unknown Lab; 2026. Version 1.0. doi:10.5281/zenodo.21500071.

文書種別
研究報告書(対象限定レビュー・概念比較)・未査読
DOI
10.5281/zenodo.21500071
ORCID
0009-0009-6444-750X
ライセンス
CC BY 4.0

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