便利なケアからこぼれる人を、どう設計に戻すか: デジタル排除と「複数の入口」に関する対象限定レビュー

Daiki Morimoto

要旨

デジタル化された医療・ケアは、移動や地域の制約を減らす一方、端末、通信、費用、技能、障害、言語、信頼、支援者、組織の受付方法の違いを通じて、新しい排除を生み得る。2026年のスコーピングレビューは、3,392件から39件を採用し、デジタル排除を、アクセス、利用する力、意味のある成果の3段階へ整理した。19の評価手段が見つかったが、費用、技術資源、能力、心理、利用と支援の5領域をすべて測るものはなかった。健康成果を扱った14研究も観察研究が中心で、因果関係は限定的である。COVID-19初期に米国の遠隔診療を予定した148,402人のうち、完了したのは54.4%だった。方式が確認できた完了診療の45.6%がビデオ、54.4%が電話で、年齢75歳以上や非英語希望者では完了オッズが低かった。別の全国推計では、65歳超の38%がビデオ診療に未準備とされた。支援策には可能性がある。デジタルに排除された慢性腎臓病患者40人のパイロット無作為化比較試験では、端末貸与、対面訓練、継続支援を受けた群の8/21人が12回以上の運動セッションを行い、案内のみの対照群では0/19人だった。ただし、健康成果を確証する規模ではなく、支援要素ごとの効果も分離できない。56研究、7,698人の系統的レビューでも、デジタル技能訓練の独立した効果を調べた研究は2件だけだった。本稿は、デジタル包摂を「全員を同じアプリへ入れること」ではなく、本人が望む生活目標へ、デジタル、電話、紙、対面、支援付き利用から到達でき、必要に応じて切り替えられることと捉える。ETIC 2.0との接続は、現時点で実証済みの効果ではなく、今後検証すべき公平性の設計仮説として示す。

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引用情報

Morimoto D. 便利なケアからこぼれる人を、どう設計に戻すか: デジタル排除と「複数の入口」に関する対象限定レビュー. Unknown Lab; 2026. Version 1.0. doi:10.5281/zenodo.21752940.

文書種別
研究報告書(対象限定レビュー・概念比較)・未査読
DOI
10.5281/zenodo.21752940
ORCID
0009-0009-6444-750X
ライセンス
CC BY 4.0

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